ワールドカップ!!
街も人も全部飲み込んでしまう熱気が楽しい。
ああ、そういや日本の花火大会ってこんなかんじやな、、、、と試合前のライプツィヒを歩きながら少し思い出す。ドイツは今かなり暑い。 湿気もロサンゼルスに比べるとかなりある、日本と違うのは蚊がいないってことかな。
ベルリンから一時間 列車ICに乗って試合会場のライプツィヒへ。列車の中は緑のユニフォームを着たメキシコ人サポーターが数多く、ロスで見慣れた人達なのでなんかへんなかんじだ。隣に座って来たアジア系の女のコがドイツ訛りの英語で話かけてくる。「チケット持ってるの?ラッキーやね!」昔付き合ってた人に似てて懐かしい気分になった。聞くとチケットはないけど現地に行って探してみるらしい、そういう人は結構いて列車の中でも「I need tickets!!!」とダンボール紙に手書きのカードを持って歩きまわってる人がいた。
列車を降りると街中人だらけ。
ドイツの国旗を持った人が多いから流れに乗ってついてゆくと街の中心の広場でPVをやってる。そっか今日はドイツvsスウェーデンもあるのか、、と早速ビールを買って観戦する、、、が人が多すぎて全然見えない。仕方ないからちょっと雰囲気を味わったあとに街のカフェにでも行って見ようと、カフェのありそうなところをうろうろする。
ドイツには街にせり出てるカフェ(レストラン?)がそれはもうたくさんあって、なんというかみんな仕事の後はのんびりこういう所で語り合うのか?と思うとつくづく文化の違いを感じる。まぁ焼き鳥と居酒屋も捨てがたいけど、文化がちゃんと形になって街になっているのが羨ましい。 日本は、、これからやなと思う、焼け野原になってから60年しか経ってない。街路という街路がカフェのテレビに釘付けになったドイツ人で埋まってる。なんというか、大雨警報で学校休みになった時みたいな特別な高揚感が溢れてる。2-0でドイツが勝ちしばらく街にドイチェランドコールがこだまする。あと2,3時間でキックオフの21時、、、
試合開始時間が迫るにつれてだんだん街が水色に染まってきた。 露天の姉さんもそっちのほうが売れると判断したのか、頭に水色のスカープをまいてにわかにアルゼンチンアピール。メキシコサポーターはみんな仮装がすごい。たいていあのどんがり帽子をかぶってるけどなかには、アステカの仮面をつけたギンギラな人とか、ルチャリブレのマスクをかぶってスポーツ間違ってる人も。 いいなぁ! とにかくみんな楽しそう。
席に着くまで確認してなかったけど、実はコーナー最前列のシート!! うを!まじで? こんな近くでサッカーみるの初めてやって!しかもWC!!でも気合入れすぎて試合開始の2時間前に会場入りで暇をもてあました。 ビールを飲みながら、隣のドイツ人に話し掛けると彼もどうやらこの席に感動してたらしい。(当たり前か、、) 互いに一人だったのでおおいに話が弾む。1FCケルンの熱烈なサポーターらしく奥寺の話題を振ると知ってた!(驚愕!) 奥寺さんほんまにブンデスリーガでやっとったんやなと実感。話題の選手やら、ドイツの事をひとしきりしゃべって得た結論めいたものは「サッカーは一つの言語だ!!」ってことでお互いに頷きあう。 うむうむ。
試合が始まるともうこれでもかってぐらいCK、FKが俺の目の前で!
リケルメは近くで見てもやっぱり不機嫌そうな顔してた。アイマールは小さい。メッシはスピードが尋常ではなくて、テベスはコーナー付近でドリブルしてくれたけどステップが異常に細かくてDFもさすがに間合いに入るのを躊躇してた。
試合はメキシコの予想外の奮闘に延長にもつれ込んだけどもドライブのかかったシュートがメキシコゴールに吸い込まれて、結局前評判通りアルゼンチンが勝ってしまった。アルゼンチンのサポーター達はスタジアムのコーナーの一角で狂ったように水色のマフラーを頭上でまわしてる。昔欠かさず見ていた19chの「アルゼンチンサッカー」でのスタジアムの様子がそのままに再現されてる。もしかして発煙灯も見れるか?と期待したけどそれはかなわなかった。メキシコのサポーター達はみんな結構礼儀正しい。笑 あの人達みんな人がいいからな。
試合が終わってしばらく余韻に浸って席にいた。 隣のドイツ人もまだいる。
「そろそろ行こうや。」って言うとまだもう少しいるらしい。また4年後に!と互いにさよならを言って別れた。
ベルリンに帰る列車の中で、メキシコ人サポーターと喋った。
「メキシコは貧しい国だから、みんな4年間ワールドカップを楽しみにお金を貯めるのさ。」 そっか、、負けてしまったなぁ、、、、でもいい試合やったで! と返す。
「期待以上だったな!」とおじさんニヤリ。
また4年後やな! 次は南アフリカかぁ、、、、4年後は何やってるかな? またこうやって違う国の奴らとサッカーの話ができるとええな。