昨日はずっとスタジオのリサーチしてました。
スタジオっていうのは4つのクラスの中でも一番重要で(6単位あるし)、この授業を中心に学校はまわってる。 学校の中にはそれぞれのスタジオに割り当てられた場所があって、その一角に自分のワークスペースがあって学校にいるときは大抵そこでリーディングしたり、モデル作ったりしてます。 基本的に一人のインストラクターがスタジオ(12人ぐらい)に付いて一つの建築プロジェクトを一学期で作り上げてゆきます。
俺の選んだスタジオのインストラクターはPeter Testaという50歳ぐらいのMIT出身のアメリカ人で、この人は実際に建築を建ててるわけでなく次世代のマテリアル、工法のリサーチをしている人です。 彼の仕事で特に有名なのがカーボンファイバーを編んで構造材とする高層ビルのモデルで、そっち方面の本なんかにはちょくちょく登場してるおもしろい人です。
スタジオのタイトルは"Extreme Network"
年々複雑化するビルディングのシェイプに対して非線形的な解決法をすることで実現してゆくっていうけっこう野心的、未来的な取り組みを行ってます。 もっと簡単に言えば編むことを建築の工法のなかに取り入れることです。 一口に編むといっても色々あるんですが、材料としてはカーボン、グラスファイバー、アラミドなどを使ったコンポジットマテリアルをいかにして建築のスケールまで持って行くかっていうのが大きなテーマですね。 小さいスケールならすでに飛行機や、ヨットなんかに使われてるんですが、建築ぐらいのスケールになると構造、工法の問題がかなりシリアスになってくるので、そこをどう解決するかと。
思うに建築っていうやつは、かなり時代遅れも甚だしいもので、最新のテクノロジーも応用されるのはきまって最後です。 プロダクトデザインなんかは軽々と新素材なんかを作って、プロトタイプもサクっと形にしてかなりうらやましいんですが建築はやはりサイズも、社会的意味もデカイので新しいことをしようとすると他の分野よりも余計に時間と労力がかかります。 建築家の意味っていうのは新しいカタチやら、空間やらを生み出すのではなくて、様々なスケール(マクロ、マイクロ、社会、時間)を行き来することではないかと思う。
まぁカーボン調べながらこんなこと考えてました。 笑
写真はエアバスA340です。 従来のアルミハニカムでなくAutomatic Tape Layerで作ったカーボンコンポジットサーフェスで出来てます。
Airbus A330
testa architecture/design